狂い火の王、ミドラーを考察する。
ミドラーの設定はDLCで初出の為、最初の確認作業を多めにしようと思う。
-Contents-
ミドラーの背景をテキストより確認(妄想力1)
①ミドラーは誰なのかって疑問。
これは地図の断片「奈落」のテキストに記載されている。
陽も射さぬ渓谷の谷に、深い森が広がっている。
賢者ミドラーの隠遁の地として知られていたが、角人たちは、この場所を禁忌とした。
ミドラーは賢者と呼ばれている。また角人は奈落と呼ばれているこの場所を禁忌としている。
また隠遁の地と記載されているように、おそらくこの場所は元々人が居ない場所だったのだろう、と言う事も何となく想像がつく。
ちなみに隠遁の意味だが「交わりを絶って俗世間からのがれて暮らすこと」と言う事。
つまりミドラーとは、かつて賢者と呼ばれる人物であり。同時にこの場所自体は元から人が居る様な場所ではなかった、という事が想像できる。実際奈落にはミドラーの館以外に建造物は唯一の例外以外には存在しない。そしてその唯一の存在が、廃教会だ。
考察的には、この廃教会がキーなのだと思う。
②ミドラーたちは何者かって疑問。
読み取れそうなものは、武器「狂手」のフレーバーテキスト。
過酷な異端狩りを行った同胞たちへの
執拗な、暗い復讐心によって作られた
力なき者たちの武器
つまりこれは、推測にはなるがミドラー(と、その配下)がおそらく狂い火として異端狩りにあった事を指している。と同時に、ミドラー(とその配下)が責問官と同胞である事を示している。
同胞の意味は「同じ腹から生まれた者。 兄弟姉妹。 はらから。もしくは同じ国土に生まれた者」
面白い言い回しにフロムらしさを感じる。普通に考えれば同じ国土に生まれた者と読み取るのが正しいのだろう。しかし、同じ腹から生まれた可能性は0ではない。筆者は今でも、黄金の一族は黄金樹から生まれたって思っている所はあるし、また蛇人などは儀式で生まれている。
また狂い火とミドラーの関係性が分からないものの、狂い火の言い分を信じるのであれば「どのような者でも大いなる一から生まれた」と言う意味で同胞、と言う意味にも見える。
とりあえず確定なのは、ミドラーの配下たちは、異端として過酷に狩られた事。そして執拗な、暗い復讐心を持っている事は間違いない。
③ミドラーとナナヤの関係性
製法書「狂った職人の製法書」にて少し記載がある。
館の主ミドラーと、その妻ナナヤに仕え
狂い火に瞳を焼かれた職人の製法書
館の主ミドラーと、その妻ナナヤに仕え狂い火に瞳を焼かれた職人の製法書。
館の主ミドラーと、その妻ナナヤ。
言い回しとしての可能性も勿論あるのだが、この二人を分けて記載されているのであれば、ミドラーとナナヤはおそらく対等に近い関係性が構築されていたと思われる。ちょっと大きく言えば、賢者と呼ばれたミドラーと、その妻であるナナヤをあえて同じ文脈に並べる程度には、ナナヤの存在感が大きかった、とも取れる。
つまりナナヤは、非常に好意的に受け止められている。もしくはナナヤの派閥のようなものがキチンと存在していた、という匂わせに取れる。
④ミドラーの館に三本指は存在したのか
これは事実として、明確に存在していない。しかしアイテムには面白い記載もある。
熟れたブドウのテキストが以下。
三本指の抱擁を、直に受けた証として
指痕の火傷が刻まれている
三本指の抱擁を、直に受けた証として指痕の火傷が刻まれている。
そんなアイテムが館の中には存在している。しかし館の中に、三本指なんか存在しない。
つまり妥当に考えれば、館の近くに三本指があった、と想像するのが一番自然に感じる。実際時系列と言う意味で言えば、本編にて唯一存在する狂える三本指は王都ローデイルの地下に封印されている。つまり王都ローデイルが作られるまでは、別の場所に存在していた、と考える事も出来る。
勿論、二本指が複数体存在しているので、当然の想像として三本指も複数存在している、という可能性も排除できない。
とりあえず順当に考えるのであれば、ミドラーの館の近くに三本指が存在した可能性は高い、ぐらいに落ち着くと思う。
また可能性の話ではあるが、ミドラーが存在するロケーションは「対話室」だ。対話室なので、誰が、誰と、対話する場所であるのか、と言う部分は気になる。
順当に考えれば、これはミドラーが、ミドラーと、対話する部屋と考えるのが順当ではある。自分の罪を告解する、という意味で。ただし、そう仮定すれば、告解するための偶像が無いなど、それはそれで違和感も感じる。大体、責問官がミドラーの館を作った訳ではないので、対話室、て名前にも少し違和感は感じる。ストーリーへのフィット感はない。
ならば可能性としてあり得るのは、対話室に三本指が居たなんて想像はどうだろう?
実際、円卓の二本指などは明らかに対話している。会話ではない。指読みエンヤが指の動きを読む事によって、指の意思を褪せ人に伝えるという対話を行っているのだ。
他のアイテムテキストなどとの整合性も考えれば、こっちの方があり得そうではある。
⑤ミドラーが近づいて欲しくないのは何か。
館の中に居る幻影から聞ける会話。
…やめてくれ。もう、たくさんだ
俺たちは、同胞だろう…
だのに、何故、こんな酷い仕打ちを…
ミドラー様が、何をしたって言うんだ
主人公がミドラーの館を訪れる時、館の中にはミドラーの絶叫が聞こえている。
またミドラーは狂気に近づくなと言っており、入り口にいる幻影は主人公の侵入を拒んでいる。
ようこそ、招かれざるお客様
どうか、我が主ミドラーの警告を、お聞き入れください
…狂気に、近づかぬことです
以下は入り口で警告するミドラーのセリフ。
…帰れ
近づくな…
狂気に、近づくな
ミドラーも幻影も、あくまでも狂気に近づくな、と言っている。三本指に近づくな、とは言っていない。もっと言えば、狂い火に近づくな、とも言っていない。例えば本編に登場するメリナは、王都ローデイルの地下で三本指に近づくと、きちんと狂い火に向かうのをやめて欲しい、狂い火は良くないものだ、という警告をしてくれる。
つまりミドラーが近づいて欲しくないのはあくまでも狂気であり、狂い火とは明言されていない、というのは考察での見落としポイントや勘違いポイントになり得ると思う。気にしていきたい。
⑥奈落には幻影(霊?)の墓石が存在しない
当たり判定が無い光ってる墓石の事だ。墓地平原なんかで大量に立ってるあれ。しかしこれは何となく読み取れるアイテムがある。アイテム「迸る狂い火」のテキストが以下。
狂い火は、霊すらを焼き溶かし
永遠であるはずのそれを、消し去るという
角人が狂い火を忌避する所以である
この文章が何故知られているのかと言えば、奈落には墓石が存在しないから。
とりあえず筆者が考えられるパターンは大きく言えば2つ。
1つのパターンとして考えられるのは、ミドラーがここに館を構える前から霊が狂い火に焼かれていたから、角人が奈落を禁忌とした。だから人が居ないこの場所を、ミドラーが隠遁場所に選んだ。
もう1つのパターンとして考えられるのは、人が居ない場所にミドラーが館を構えた後に、狂い火が奈落に発生した。狂い火が発生したため、奈落は禁忌とされた。
要するに、ミドラーが居を構えたのが先か、狂い火があったのが先か、の話だ。
個人的には忌避されていた、という文章が入っているので、前者を推したい。
忌避の意味は「きらって避けること。 いやがること」つまり何かを嫌って避ける理由があったから、奈落は忌避されていた、と考える方が妥当に思う。それにもし仮にだが、狂い火が大事になればなるほど、もっと強い否定の言葉を使う気がする。
例えば奈落への道は禁忌とされ、みたいな感じになる方が違和感は感じない。
⑦ミドラー第一形態での戦闘開始前のセリフ
戦闘開始前のミドラーのセリフは以下
…痴れ者どもが!
痴れ者の意味は「常軌を逸した愚か者、乱暴者。また、その事にのめり込んで心を奪われている人」
ミドラーの状態を考えれば、責問官が行った行為に対するそれだろう。拷問にのめり込んで、心を奪われている人。また(これは想像だが)無実の罪で、残忍な拷問を行った常軌を逸した愚か者、乱暴者、と当てはめると違和感が無いように思う。また痴れ者どもと、複数形になって居るのも、主人公単独を指していない筈。
つまり、ミドラーは責められるいわれが無かったのではないか、と思える。少なくとも何かしら自らに非がある自覚があれば、もう少し別の言葉を使うような気がする。
例えばだが、愚か者どもが! とかでも良い気はする。そっちの方が違和感は少ない。
⑧ミドラーの立場に対する疑問
祈祷「ミドラーの狂い火」のテキストが以下になる。
狂い火の王、ミドラーを湛える祈祷
王の頭の似姿を召喚し、狂い火をまき散らす
狂い火の王は、焼き溶かす
苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを
だがミドラーもまた、王としては弱すぎた
やはり言い回しが面白い。
まずミドラーは弱いと言われているが、同時に狂い火の王として湛えられている。
例えば本編に登場する狂い火を受領したキャラクターに、円卓の騎士ヴァイクというキャラクターがいる。このキャラクターは設定的に大ルーンを2つ入手した他、他にも前作主人公とかと思えるような多くの偉業を成している。しかしあるタイミングで狂い火を受領し、封牢に封じられている。
そして封牢に封じられて以降、ヴァイクは狂い火の王などではなかった、と言われている。つまり能力的に言えばミドラーよりも圧倒的に優れていたヴァイクは、敗北によって王として認められなくなっている。そしてミドラーはヴァイクよりも能力的に劣っている筈にも関わらず、狂い火の王として認識されている。
封じられて尚、王であると認められていた弱いミドラー。封じられるだけで王であると認められなくなった、強い筈のヴァイク。
この両者の違いは考察する際に重要に思う。
⑨狂い火の王の条件の考察
タリスマン「翁の歓喜」のテキストが以下
完熟したブドウにも似た
触れ得ざる翁の喜びを象ったタリスマン
我らが王に、発狂を捧げよ
皆にブドウを与えたまえ
皆のブドウを、熟させたまえ
これもやはり面白い。
このフレーバーテキストを見てようやく気付いたのだが、要するに狂い火を宿した目は熟れたブドウとして表現されていた。凄い今更だ。思えば本編で登場するハイータも、最初はブドウを食していたと思っていた。同時に、ハイータとの会話で主人公以外の誰か(おそらく不特定多数と言う意味)もハイータにブドウを届けていた。
そして面白い事に、フレーバーには我らが王(おそらく狂い火の王)に捧げるのは、発狂だと書かれている。ブドウではない。言われてみると確かに、シャブリリは狂い火の王である主人公にブドウを渡すための接触はしていない。
つまりブドウはあくまでも、皆に与えられるべきものであり。皆が受け取ったブドウは、熟れさせたまえ、と表現されている。つまりブドウ(瞳の狂い火)はあくまでも授けられるものであり、授けられた狂い火は進行する、と言う事だ。
やはりハイータを例に出すのだが、確かに三本指との邂逅を終わらせた主人公は、ハイータに狂い火を受領させる能力を得ている。
つまり狂い火の王とは、ブドウ(瞳への狂い火)を授ける事が出来る存在である可能性が出てくる。
そして実はこれも面白いポイントなのだが、この翁の歓喜のみ、他の狂い火関連のアイテムと違いミドラーを指していない。何と言うか凄く言葉にし難いのだが、ミドラーや狂い火の王、ミドラーを指しているテキストが多い中、翁の歓喜はあくまでも「狂い火の王」を主眼に置いてテキストが書かれているように思う。
我らが王に、発狂を捧げよ
このテキスト。
ミドラーは狂気との関りを明確に拒否している。つまり発狂を拒否している。つまるところ、発狂を捧げて喜ばれるのはミドラーではない。我らの王だ。
⑩責問官はなぜ狂い火の祈祷を使えるのか?
割と疑問なポイント。
責問官は狂い火の祈祷を使用する。そして他の狂い火祈祷を使用するモブと違い、目に狂い火が宿っていない。目に狂い火を宿しているようなエフェクトが無いのだ。
これ、何故だろうか?
⑪ナナヤの灯の疑問
ナナヤの灯って何なのだろう。以下テキスト。
卑小な背骨の先に
消えかけの狂い火を灯した松明
古い時代、遠い場所で生まれた
狂い火の王のなりそこない、そのなれの果ては
ナナヤにそっと抱かれていた
文字だけを読み取ろう。
①卑小な背骨の先に、消えかけている狂い火を宿している。
②古い時代、遠い場所で生まれた狂い火の王なりそこないの、なれの果て。
③そっと抱かれている。
勘違いが無いようにしたいので整理したが、ナナヤが抱いていたから「ナナヤの灯」という名前である。ナナヤが齎した火だとも、ミドラーの火だとも書かれていない。
古い時代とは書かれているが、古い時代がミドラーの時代でないとは書かれていないし、遠い場所も影の地ではないとも書かれていない。
要するに、このテキストからは正確な情報はほぼ何も読み取れない、が正しい。
アイテムとして確定しているのは、このアイテムが卑小な背骨の先に、消えかけた狂い火を宿している事。そして、少なくともこのアイテムを抱いているのがナナヤと呼ばれた人物である、という事。
この二つだけが事実だ。
なので、このテキストから読み取れるのは、アイテムの意味や背景ではなく状況だろう。
まず大事なのは、ナナヤの死体は痛んでいない(指が若干おかしく曲がっているような気もするが、これはミイラになったから不自然に曲がったと思えなくもない)と言う事。
比較するとミドラーは劫罰の大剣に刺されている意外にも体全体がズタズタに痛めつけられているし、ミドラーの館入り口のミイラも酷い。また狂手のテキストや館の幻影にある様に、ミドラーの一派は過酷な異端狩りに合っている可能性が非常に高い。逆に言えば、ナナヤの死体だけが明確にナナヤであると認識できる程度には綺麗と言うのは逆に違和感がある。つまり、死体が綺麗である事に理由があるのではないか? と思う訳だ。
この状況を考えれば、パターンとしては2つだろう。
ナナヤは責問官に拷問を受けない立場であったか。
もしくはナナヤを拷問しない事に意味があったのか。
何故ミドラーは劫罰に耐えていたのか(妄想力3)
事実は粗方出そろったと思うので、本格的に考察に入る。
まず何故ミドラーが劫罰に耐えていたのかだ。これが割と疑問だ。前提を忘れそうになるのだが、ミドラーは己の意志で劫罰の大剣を引き抜いている。
主人公と戦闘になった事によって彼の拘束が緩んだとか、拘束の一部が破損する事で引き抜けるようになったとか、そういう話ではない。つまりミドラーは、最初から劫罰の大剣を自分で抜く事が出来た筈だ、と見る事が出来る。
その大前提に立てば、劫罰に耐えているのはミドラーの意志である可能性が高い。
そうなると、当然だが何故ミドラーは劫罰に耐えていたのか? て疑問が湧く。その疑問に答えてくれそうなのは、狂い火の王の追憶のテキストだ。以下になる。
黄金の逆棘のもたらす、永遠の苦痛の中で
ミドラーは、ナナヤの言葉に縋っていた
耐えてください
それは、呪いの言葉であった
言葉通りに読み取ろう。
①まず、ミドラーは劫罰の大剣による永遠の苦痛を味わっていた。
②その苦痛の中で、ミドラーはナナヤの言葉に縋っていた。
③誰かが、耐えてくださいと言った
④耐えてくださいの言葉は、ミドラーにとって呪いの言葉であった。
この文章で筆者が面白いなと感じたのが、ミドラーが縋ったナナヤの言葉が、耐えてください、ではない可能性を孕んでいる事だ。ちょっとこじつけ感はあるが。
まず縋る、という言葉の意味は次のようなものだ。苦しい状況、思わしくない状況の中で、物や人の力などを唯一の頼みとして強くつかまったりしがみついたりする意。
一言で言えば。縋るとは、頼りにしているって意味なのだ。イメージの話で言えば、苦しい状況の中で希望を頼りにしてる、と言う感じの意味になる。勿論、縋っていた言葉が、状況や前提が変わる事によって呪いの言葉となる、と言うのは良くある話ではある。
分かりやすく例えてみよう。
①AとBは固い信頼関係で結ばれている。
②AとBが共に戦っていた。AとBの陣営は劣勢だ。ジリ貧なので、BはAに「助けを呼ぶから、それまで耐えてくれ」と言った。
③Aは、Bが助けに来る、という言葉を信じて戦い続けた。
④Bは、Aが戦っている間に助けを呼びに行き、崖から足を滑らせて転落死した。
⑤Aは劣勢の中、Bの言葉に縋り戦い続けた。そして最後に、Bは来なかったと理解した。
⑥Aにとって、耐えてくれは呪いの言葉だった。
他にもパターンはあるが、今回はこんな感じが分かりやすいと思う。
要するに大事なのは、縋るのは絶対に希望であり、叶う事がない呪いの言葉とは基本的に対極にある、と言う事だ。呪いの言葉に縋る、と言う状況は非常に起こりにくく、よほどうまく言いくるめていない限り、基本的には起こらないと思った方が良い。
そして最初に立ち返る。
まず前提として、ミドラーは自分で劫罰の大剣を取り除く事が出来る。つまり何時でも、終わりのない苦痛を終わらせる事が出来た訳だ。仮に劫罰の大剣を抜く事が死ぬに繋がっていたとしても、あくまでも劫罰の大剣がもたらす苦痛からの解放という結果への選択権はミドラーにある。
これは少し話が逸れるのだが、そもそもの話、劫罰の大剣にも疑問はある。筆者はあんなもので頭蓋骨から腹までぶっさされたら、逆棘だとかそう言うの関係なく、確実に死ぬ自信がある。なのにミドラーは死んでいない。少なくともフレーバーなどで繰り返し「弱すぎる」ことを言及されている、おそらくその辺に居る一般モブと大差ないミドラーが、である。
彼が死なない能力や道具を持っている訳がないのは確定だ。更に言えば「劫罰の大剣」の名が示す通り、この武器は「膨大な長い時間にわたり受ける罰。 永劫にわたる罰・責め苦を与える武器」として認識されているからこそ、責問官が最高の劫罰に使用する訳だ。
そう考えると、劫罰の大剣はどのような原理であるかは不明であるが、刺した相手を殺さない原理が仕込まれた武器である可能性が高くなる。刺して終わりなのであれば、地獄の苦しみは一瞬だ。膨大な時間にわたり罰を与える事にならない。ちなにみ戦技「黄金の磔」のフレーバーテキストでは敵を貫く様は、どこか黄金の律に似ていると言われている。思えばマリカも磔になっていたし、誰がどう見ても死んでいるとしか思えないあの状態になってもマリカは生きていた。もしかすると磔や黄金の律、死なない(死ねない?)というものには何かしらの関係性があるのかもしれない。これは面白い切り口を見つけたので、何時か考察を上げようと思う。
話を元に戻し、ミドラーの考察に戻る。
劫罰の大剣がもたらす苦痛からの解放という結果への決定権はミドラーにあったと仮定した上での話になるが、その決定権を持っている上で、ミドラーは耐えていた。
これはつまり、ミドラーには苦痛を耐える理由があった、という事になると思う。ナナヤに耐えてくださいと言われたから、漠然と耐えていたのではない。ミドラー自身の考えの元、何かしらの目的を持って、苦痛に耐えていた可能性が高い訳だ。
そしてミドラーが苦痛に耐えるその根本には、ナナヤの言葉に縋る、つまりナナヤの言葉を頼りにしている、というものがあるのは間違いない。つまり縋ったと明言されている以上、必然的に縋った言葉は縋る価値のある言葉であった事になる。少なくとも賢者と呼ばれたミドラーが、その言葉に縋る価値を見出した、という意味にはなる。
要するに耐えてください、だけでは、それに対応した「何故」の部分がめっちゃ弱いって事だ。
何故、耐えてくださいなのか。
縋った言葉が耐えてくださいの場合、何故、耐えてくださいなのだろうか。
耐えてくださいとは。本当にナナヤの言葉であったのだろうか?
またミドラーは第一形態を撃破する事によって、第二形態に移行する。その際、ミドラーはナナヤに謝罪している。
もう…
もう、いいだろう…
…許しておくれ、ナナヤ…
もう、いいだろう。
何が、もう良いのだろうか? 何故そこでナナヤに謝罪をするのだろうか?
疑問なので考えてみる。
もう、いいとは。このセリフの後、ミドラーが劫罰の大剣を引き抜いた事からも分かる様に、苦痛を耐えるのはもう良いだろう、で間違いない筈だ。
しかし続く言葉の意図は分からない。
何故苦痛に耐えるのを止める事と、ナナヤに謝罪を行う事がイコールになっているのか。開示されているテキストから考えれば、ストーリーパターンは幾つも考えられる。
筆者的に一番ありそうなのがこれなのだが、ミドラーが劫罰に耐える事がナナヤの身柄(安全)を保証していたパターンだ。
ミドラーが居る対話室なのだが、劫罰の大剣を引き抜く主導権がミドラーにあるのと同時に、あの部屋は扉が解放されている。つまり、ミドラーがあの部屋から逃げようと思えば、すぐにでも逃げだす事が出来る構造になって居るのだ。建物の構造も、対話室からであればミドラーの館の入り口(出口)まではめちゃくちゃ近い。
このパターンのストーリーとして、こうだ。
①ミドラーが無実の罪で責問官に拘束される。
②配下は首を落とされ、小さい劫罰の大剣のようなものを刺されて入り口に並べられた。そしてミドラーは、拷問を受けた後に劫罰の大剣を刺された。
③拷問の後、ミドラーは責問官に。お前の悲鳴が聞こえている間は、妻であるナナヤを生かしておいてやろう。お前が逃げれば、ナナヤにお前と同じ事を行おうと言われた。
④ナナヤが「無実なのだから、罪が晴れるまで耐えてください」と言った。当然だが、ナナヤはミドラーの絶叫を聞き続ける事になる。館の幻影も、ミドラーの絶叫を聞いたはずだ。
⑤館で行われた一連の狂気の行動をさして、ミドラーは狂気に近づくな、と立ち入った者へ警告を行った。
⑥ミドラーはその言葉に縋り、劫罰の大剣が齎す苦痛に耐えていた。ナナヤはこのタイミングで死ぬ。ナナヤの遺体がある場所は、常識的に考えると身動きが取れない場所にある。つまりミイラになって居ても不思議ではない。
⑦主人公の介入にて、遂に我慢できる最後の一閃を越えてしまった結果、ミドラーは劫罰の大剣を引き抜いてしまった。要するに自身の死を選んだ。その選択により、ナナヤが死ぬことになっても。だからミドラーは劫罰の大剣を引き抜く際、ナナヤに謝罪を行った。
ストーリー的にはあり得ると思う。だがこのストーリーでは、ミドラーが狂い火の王になった事の説明がつかない。やっぱりどう考えても、ミドラーが狂い火になった何かしらの理由は必要だと思う。
て訳で、やはり何かが間違っているような気がするので、狂い火の王について考察を続ける。
賢者ミドラーの意味を考えてみる(妄想力4)
やはり、まず考えるならここだろう。
まず絶対的な事実なのだが、ミドラーは狂い火の王だ。
その上でなのだが、ミドラーの瞳は狂い火を受領していないように見える。
ちょっと分かりにくいが、ミドラーの目は白く見える。つまり狂い火ではない。少なくとも、狂い火の症状が現れていない(狂い火は目に現れる)
にも関わらず、実際の話としてミドラーは狂い火の王となってもいる。
この違いは何なのだろう。そう思っていて、気づく。そうだ、狂い火を抑えるアイテムがあったじゃないかって感じで閃いた。
これだ。妄想が高まって来た。
ミケラの針は、狂い火を受領していても、それを鎮め狂い火の王となる運命を回避できる。しかし未完成であり、ファルム・アズラにある時の狭間、嵐の中心でしか使用できない。
そして劫罰の大剣の戦技、黄金の磔には「その敵を貫く様は、どこか黄金の律に似ている」とテキストがある。またDLCにて開示された情報なのだが、ミケラのモチーフの一つは「針」だ。
防具「レダの鎧」テキストを一部抜粋。
針の騎士、レダの胴鎧
黄金の交差樹が縫い取られた
白亜のマント、サーコートは
名誉ある針の騎士の証である
ミケラは、我らを針と紡ぎあげた
全てを鎮め、退けるために
つまり少なくともミケラにとって、針とは鎮め、退ける象徴であった可能性が出てくる。実際ミケラの針のテキストなどは、狂い火を鎮め、狂い火の王になる運命を回避できる。
全部足したら、色々と納得できる部分がある。
まずミケラの針が、狂い火を受領していてもそれを鎮め、狂い火の王となる運命を回避できると知っていたのか。
これは、実際に狂い火の王となる運命にあったミドラーを、針(と言うには劫罰の大剣は少し大きい気もするが)が刺さっている間は狂い火を鎮め、狂い火の王になる運命を回避させていたからではないだろうか。未完成なのは、刺さっている間しか意味が無かったからではないか? つまり針が抜ける事で狂い火が再発症し、狂い火の王になってしまうからではないか?
こうなると、耐えてくださいの発言の意味も違って見えてくる。
つまり耐えてくださいとは、鎮めるのではなく退ける機能を持つようになるまで耐えてください、という意味ではないのだろうか?
ストーリーパターンを訂正してみる。
①ミドラーが狂い火を研究していた罪で責問官に拘束される。有効利用するという意味ではなく、賢者と呼ばれていたことを加味すればおそらく狂い火を抑える、という意味合いの研究。つまり、実際の所は言いがかり。
②配下は首を落とされ、小さい針(劫罰の大剣)のようなものを刺されて入り口に並べられた。そしてミドラーは、拷問を受けた後に劫罰の大剣を刺された。
③拷問の後、ミドラーはナナヤに「でも、これは狂い火を鎮める事が出来る。狂い火が退けられるまで、耐えてください」と言われる。
④ミドラーは、狂い火さえ消えれば元に戻れると信じ劫罰の大剣が齎す苦痛に耐えていた。ナナヤはこのタイミングで死ぬ。ナナヤの遺体がある場所は、常識的に考えると身動きが取れない場所にある。つまりミイラになって居ても不思議ではない。
⑤館で行われた一連の狂気の行動をさして、ミドラーは狂気に近づくな、と立ち入った者へ警告を行った。
⑥主人公の介入にて、遂に我慢できる最後の一閃を越えてしまった結果、ミドラーは劫罰の大剣を引き抜いてしまった。要するに自身の死を選んだ。その選択により、狂い火の王になる事になっても。だからミドラーは劫罰の大剣を引き抜く際、ナナヤに謝罪を行った。
…なんか違う気がする。
見つけた事を無理矢理にぶち込んだせいで、フィット感が減ったような気さえする。失敗した感。
こうなってくるとやはり、狂い火の王とはなにか、と考える事がミドラー関連の疑問を解消してくれる気がする。
狂い火の王とはなにか?(妄想力MAX)
まず大前提なのだが、狂い火の王とは、個人名ではない。
エルデの王でイメージすれば分かりやすい。エルデの王は、初代はゴッドフレイはあったが、ラダゴンになり(まあラダゴンは王配だが)、三代目は主人公になった。そしておそらく、ラニにもなる。
つまりエルデの王が、あくまでもエルデンリングを掲げた者を指すように。狂い火の王も恐らく個人名ではなく、狂い火の王になる条件を満たした者を指す呼称の可能性がある。
そしておそらくになるが、その一つの条件が三本指に抱かれた事だ。
少なくとも主人公、ヴァイクは三本指に抱かれる事で王の素質を得た。
大してミドラーはどうか。ここがポイントな気がするのだが、実はミドラー本人には、三本指に抱かれた跡が見られない。主人公は体に痕が残り、ヴァイクは鎧に痕が残っている。
いずれも両者にははっきりと指痕が残っている。しかしミドラーの場合は体にも服にも、指痕が見られない。つまり少なくともミドラー本人は、高確率で三本指に抱かれていない可能性がある。三本指から直接の抱擁を受けたのは、ミドラーの館で拾う事が出来る、熟れたブドウの持ち主だ。
以下が熟れたブドウのテキスト。
三本指の抱擁を、直に受けた証として
指痕の火傷が刻まれている
また狂い火の王と、ミドラーが別人であるようにも見える記述はタリスマン「翁の歓喜」にて記載されている。
完熟したブドウにも似た
触れ得ざる翁の喜びを象ったタリスマン
我らが王に、発狂を捧げよ
皆にブドウを与えたまえ
皆のブドウを、熟させたまえ
つまり確実性が高い事だけを纏めると、
①狂い火の王となるための条件の1つは、三本指に抱かれる事(条件が2つ以上である可能性もある)
②狂い火の王と呼ばれる条件は、おそらく周囲の者に認められているか認められていないか。
③狂い火の王に対して、その信徒は、おそらく発狂を捧げる事が出来る。
④狂い火の王は、おそらく誰にでも、狂い火を受領させる事ができる。
⑤ミドラーは、狂い火の王として弱すぎた、と言われている事。しかし同時に、狂い火の王ミドラーを湛える祈祷が存在する事(祈祷「ミドラーの狂い火」より)
そして、これも付け足してみる。
シャブリリがユラの肉体を乗っ取っていた事実がある。これがシャブリリ独自の能力でない場合、もしかして狂い火の王と呼ばれる人格も肉体とは別に存在するのではないのか、という仮定が出来る。
狂い火の王と狂い火の王の肉体が別々に存在してる、という前提で、祈祷「ミドラーの狂い火」のテキストが再度見てみる。
狂い火の王、ミドラーを湛える祈祷
王の頭の似姿を召喚し、狂い火をまき散らす
狂い火の王は、焼き溶かす
苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを
だがミドラーもまた、王としては弱すぎた
普通に王の頭の似姿と書いてあった。
そうなると多分だが、狂い火の王の頭は、ほぼ確定で狂い火の王だ。これはつまり、頭より下は狂い火の王ではないと言えるのではないだろうか?
そしてDLCにて、神や王は依り代に降ろす(憑依させる)ものである可能性が提示されている。またメタ的な考察になってしまうが、獅子舞の頭や神獣戦士の兜などを見ていると、神降ろしの適正が高い存在が装備している防具は、正気耐性が低下する。つまり、神を降ろすのは正気ではない方が望ましいのではないか、と想像できる。そしてエルデンリングの正気耐性が低いとは、発狂耐性が低いという事だ。つまりミドラーが賢者と呼ばれたのは、神を降ろしやすくする技術を確立した事を指しての名称ではないだろうか、て想像ができる。想像だ。こんなテキストはどこにもない。
そして繰り返しになるが、シャブリリは他人の死体を操る事が出来る。
面白くなってきた。
狂い火の王は、暫定的だが2人いるって可能性なんてどうだろうか。
ミドラーやヴァイク、そして主人公などのような、確かに存在する個人であり、呼称としての狂い火の王(依り代)がまず1人。
そして個人としての狂い火の王(依り代)に憑依する、メリナが殺意を向ける狂い火の王(憑依側?)と呼ばれる2人の可能性だ。
思えば、狂い火エンドなどで怪しい箇所はある。
メリナは生き残っているが、狂い火エンドではトレントを呼ぶ金色の指輪が溶け落ちている。つまり奈落の地図に記載されているように、狂い火は霊すら焼き溶かす。そして当たり前だが、狂い火エンドにて狂い火の解放を行った主人公(の肉体)が無事であるとは全く思えない。
であるにもかかわらず、メリナは狂い火の王が生きている事を確信している。なんなら、狂い火の王へ殺害予告まで行っている。つまりメリナが嘘を言っていないのであれば、狂い火の王は絶対に生きているという事になる。
そして繰り返しになるが、狂い火エンドにて主人公は頭が無くなっている。頭が無くなっても生きていける生物を、筆者は知らない。いや、一応知っているのだが。フロムの別ゲームであるブラッドボーンや隻狼ってゲームにて少し登場があるのだが、首が無い死体を操る虫が存在する。
つまりメタ的になってしまうが、首が無い死体を動かす、別の存在が居る、と言う可能性はすでに提示されている。そして死体を動かす事が出来る別の存在こそ、おそらく近くの者が全て焼き溶けているから誰も見た事が無く、名前も知られていない本当の狂い火の王である、という可能性はどうだろうか?
その仮定に則れば、死んだミドラーに狂い火の王が憑依した事で、狂い火の王、ミドラーとなった事にも納得がいく。そして王として弱すぎたとは、能力的な出力の話ではなく、依り代として弱すぎた(もしくは不完全だった)という意味に見えてこないだろうか?
祈祷「ミドラーの狂い火」テキストの一部を再度確認する。
だがミドラーもまた、王としては弱すぎた
この言い方では、(狂い火の)王が生まれたのは一度ではないと言っているようにしか見えない。実際アイテムの「ナナヤの灯」では、もしかするとミドラーの事を指しているのかもしれないが、狂い火の王が別にいたことを示唆している。
更に本編だけでもヴァイクは一時は狂い火の王と呼ばれていたし、主人公も狂い火の王と扱われている。つまり狂い火の王と呼ばれた人物は、断定できるだけでも3人いる。王なのに3人だ。エルデの王とは大分毛色が違う。
そしてシャブリリだが、シャブリリは撃破した際に、以下のセリフを言う。
シャブリリは混沌。決して死ぬ事はない…
ああ、世に混沌のあらん事を!
混沌…
混沌の王…
気付けば確かに、そう言えばなんか皆、そんなワード言ってたな…と思う(会話が長いので、会話の原文はユーチューブでも見てください。申し訳ない)
混沌の王=狂い火の王だと思っていたが、もし狂い火の王が依り代としての呼称であり、狂い火の王に憑依する誰かを混沌の王だと仮定するならちょっと面白い。つまり狂い火の王とは、狂い火の神(混沌の王?)を降ろす事が出来る依り代の名称ではないのか、と言う可能性だ。
面白いのでこの案を採用して、ストーリーを考えてみる。
①ミドラーは正気を下げる事により、神を降ろしやすくする研究していた。そしてその研究の第一人者として、賢者と呼ばれるようになった。しかしこの研究の中には、正気が下がる事によって彼らの考える神以外に憑依される危険性を孕んでいるものがあった。つまり三本指に抱かれずとも狂い火に王(の憑依体)になる事が出来る研究成果があった。その条件は一定以上の信者が居るにしよう(この条件にした理由はちょっと先で述べる)
②やがて年を取った事を契機に、廃教会も近い奈落に隠遁した。この時期にナナヤと出会う。ナナヤを妻に娶る。もしかするとナナヤが狂い火の巫女(ハイータのポジション)であった可能性もあるが、巫女は王に狂い火を与える事が出来ない。同様に、ナナヤの中身がシャブリリであった場合も、シャブリリは狂い火を誰かに授ける事は出来ない。本編の描写を見る限り、狂い火を授ける事が出来るのはあくまでも三本指と狂い火の王だけ。しかしナナヤの側には、狂い火の勢力が集まる事になる。
③その後、ナナヤの元に狂い火勢力が集まった事により、謀反の罪を着せられたミドラーは責問官により捉えられ拷問を受ける。同時に責問官はミドラーの同胞に対し、過酷な異端狩りを実行する。そこでミドラーの同胞たちに執拗な、暗い復讐心が膨らむ事により、ミドラーを王として狂い火の王を顕現させる事を思いつき、実行に移す。
④しかしミドラーは、依り代が死ななければ狂い火の王は発症しない、というナナヤの狂い火の巫女としての言葉に縋り、劫罰を耐える事を決意する。
⑥主人公の介入により、もう色々とどうでも良くなり自死する。
⑦ミドラーが死亡した事により、祈祷で呼び出された不完全な狂い火の王がミドラーに憑依する。
どうだろうか? 他で上げたストーリーより、綺麗に纏まった気もする。妄想力が高い気もするが、まあ面白いので良しとしよう。
ちなみに信者が居るなら狂い火の王を顕現させられる、としたのはこれ。
狂い火の灯台だ。これはぱっと見ると狂い火の王の頭に見えるが、狂い火に感染した複数の雑魚モブが作り出している祈祷だ。そして少なくともNPCが使用していたこの祈祷は、発動してしまえば最後の一体を撃破するまで継続する。
つまり狂い火の王をミドラーに憑依させる儀式は、最後の一体(ミドラー本人)が死ななければ継続しているのではないか、と言うこじつけだ。
どうだろう。今回のは結構面白かったような気がする。
最後まで付き合ってくれてありがとう!
興味深く読ませて頂きました。
どうしても気になった点があります。揚げ足取りのようですが…
> 狂い火の王、ミドラーを湛える祈祷
> 狂い火の王として湛えられている
たたえる の字が違います(何度も出てきたので…
> ヴァイクは一時は狂い火の王と呼ばれていた
どこで呼ばれてましたっけ?「王に近づいた者」はエルデの王にも狂い火の王にもなれてないのかと思ってました。
> 例えばだが、愚か者どもが! とかでも良い気はする。そっちの方が違和感は少ない。
どう違和感があるのでしょう?受けた仕打ちからして、より強い言葉の「痴れ者」のほうが自然かと。
コメントありがとうございます!
誤字報告すみません、ありがとうございます! ただ直すの面倒なので、スルーするか脳内変換しておいてくださいw
たしか巨人山領の幻影が、ヴァイクの事を王ではない、て言及してた筈です。ごめんなさい、狂い火の王は言い過ぎで、狂い火勢力?に(おそらく暫定で)王と呼ばれていた。これぐらいが正しいですかね?
受けた仕打ちを考えれば痴れ者の方がしっくりくるんですけど、ミドラーが主人公に狂気に近づくな、と再三警告してるので、ミドラーは主人公がミドラーの館の惨状を作り出した関係者ではないことを認識している。だからその主人公に対してなら、痴れ者というより愚か者(警告を無視した事への暴言)ぐらいの方が違和感ないかな、と思った感じです。ただこれは私の感想なので、通りすがりさんがしっくり来なければ私の感想はスルーしちゃってください!
考察とても面白かったです!
dlcでは狂い火関連があまり深掘りされずむしろ謎を増やされてモヤモヤしてたのがかなりスッキリしました。
触発されてナナヤについて考えてみたので良ければご一読ください。まぁ関連テキストなさすぎて妄想強めなんですけどね!!
ナナヤの灯は「ナナヤの子供の遺体」だと思います。
以下にそう思う理由を述べさせていただきます。
①見た目
卑小な背骨…幼児の背骨
背骨(胴体)の先(頭)に狂い火
…発狂ミドラーや狂い火ED主人公のような狂い火の王の姿
→子供サイズ(未成熟,未完)の狂い火の王
②アイテム名
英文でNanaya’s torch
…torchは比喩表現として「希望の光」と使われる
霊火のトーチ(Ghostflame torch)みたいに
狂い火のトーチ(Frenzyflame torch)でも良かったはず
にも関わらず”Nanaya’s” torchとしている。
日本語版にしてもトーチや松明などのただ道具としての名称ではなく、灯(あかり/ともしび)という精神的にプラスの意味をもつ言葉を使っているところ。
→ナナヤ(親)にとっての希望(子)という解釈もできる
ナナヤの子で狂い火の王に成りきれなかった存在がナナヤの灯ではないでしょうか。
じゃあナナヤと誰の子か
普通に考えたら夫であるミドラーとの子供。
ところがどっこい我らフロム脳。
エルデンって神々と人のお話、ざっくり言うと神話ですよね。
現実の神話には人間の女性が神の子(半神)を宿すこともある。
それに倣って、外なる神(上位者)の思惑で狂い火の子をナナヤが宿した説を推します。
なぜそんなことを?
おそらく上位者自身は狭間の地でどうこう出来ないんだと思います。存在の次元が違うから。
だから大いなる意志も二本指を経由して女王マリカを代理人として選んだのかと。
同じように外なる神も三本指を経由して狂い火の王(代理人)を探してたけど中々見つからない。
探してないなら作ればいいんですよ。(MADNESS)
ナナヤご懐妊。
こんな感じかと
上記の考察もとい妄想を踏まえてフレーバーテキストに注釈を入れてみました。
古い時代(黄金樹全盛期よりもっと前)、遠い場所(狭間の地の外)で生まれた狂い火(外なる神,上位者)の王(代理人)のなりそこない、そのなれの果て(遺体)はナナヤにそっと抱かれていた(我が子だから)
長文大変失礼いたしました。
コメントありがとうございます!
読むとなるほどと思える考察ですね。めっちゃ参考になります。
ラキストさんの考察を聞いて、私の妄想力も共振を起こして高まってくれました。
背骨の先に付いてるのは普通に考えれば頭であり、頭に灯が灯っているという事は、実はナナヤの灯は生まれながらにして狂い火の王だったのではないか!?
生まれながらに頭がない=死産 死んでいるから成長できない→成長できないから、狂い火の王になりそこねた。成長できないミケラが神にも王にもなれなかった暗喩にもなる。こんな感じでw
コメント貰えると改めて思うのですが、やっぱり皆が色々な考察をしてくれるからこそ、厚みや深みがでるゲームなんだ、と思いました。
改めてありがとうござますm(__)m
ご返信ありがとうございます。
そこにミケラを絡められる視野の広さ考察力の高さに感服いたしました。
色々な考察で厚みや深みが出る。とても共感いたします。ゲームプレイ以外でも楽しませてくれるなんて最高ですよね。
再びで申し訳ないのですが、客観的に自身のコメントを見返していたらナナヤについて疑問が溢れ、basumaさんの記事と反芻して新たな啓蒙を得ました。
よろしければご一読とbasumaさんの考えを頂けると幸いです。
⚫︎ナナヤの目的とミドラーとの関係
前提としてナナヤが狂い火,三本指の巫女だとします。
影の地において巫女とは
生き壺の材料として罪人を善き人に輪廻転生させるための人身御供
ナナヤはそれを避けるために生き壺とは違う方法で罪人の罪を清めようとした。
その方法が狂い火の王にあらゆる罪と苦しみを焼き溶かしてもらうこと。
※祈祷「ミドラーの狂い火」より
狂い火の王は、焼き溶かす
苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを
逆説的にはなりますが
ナナヤは巫女の村の一員→生き壺の中身になりたくない→狂い火の王の力が欲しい→狂い火の巫女となった。
とすれば整合性が取れます。
⚫︎ここで一度ミドラーの方を考察
ミドラーは賢者だった。
エルデンリングの世界における賢者とは異端の学者
*防具「賢者シリーズ」より
異端の智者たる、賢者たちの装束
これとよく似た服装のゴーリーも賢者と呼ばれている。
そのゴーリーは腐れ病、朱い腐敗に精通している。
*武器「蟻棘のレイピア」より
朱い腐敗は、失われた古い神話であり
マリカという主神がいる以上、古い神話は異端。
朱い腐敗は魔術ではなく祈祷。信仰を必要とする。
狂い火も同じ。つまり狂い火も古い神話で異端だった。
その研究をしてたからミドラーも賢者と呼ばれていた。
じゃあなぜ狂い火を研究していたのか、ゴーリーのように狂い病を治すためだと思います。
そのために人がいる様な場所じゃない奈落へと狂い病の罹患者たちと共に移り住んだ。
ミドラーの館内の絵画に昔のミドラーの館と思われる絵画がありますが、花が咲き平和な雰囲気を感じます。
しかし狂い火が蔓延し奈落の森へと変容してしまった。
狂い火が奈落の森から溢れ出ることを恐れた角人たちが過酷な異端狩りを行い禁忌の地とした。
代表者たるミドラーには最高の劫罰として大剣で貫いた。
大穴で同胞たる角人を蝿の病から救うために狂い火を研究していた可能性もありますが、だとしたら角人やり過ぎな気もします。恩赦くらいあっても良いはずです。
とにかく狂い火を研究しているミドラーとナナヤの利害が一致します。
つまりナナヤとミドラーは協力者だった、だから対等な関係を築いていた。
その関係を続けていく上で恋愛感情が芽生え夫婦となったのか、都合が良いから対外的に夫婦の形をとったのか。そこは分かりませんでした。
⚫︎ミドラーが劫罰に耐えていた理由
劫罰という死ぬことも許されず長い苦しみに耐える意味があった。
*祈祷「空裂狂火」より
かつて、狂い火を制御しようと試みた者は
皆、絶望的な内なる戦いの末、発狂した
この祈祷は、その僅かな勝利の証である
狂い火の制御のため絶望的な内なる戦いの末、狂い火の王の力の一端としてこの祈祷を得た。力の全てではなく一端、故に僅かな勝利かと。
絶望的な内なる戦いの末に完全な勝利を得れば、狂い火の王の力も得られるのではないでしょうか。
そして劫罰に耐えることがミドラーにとっての内なる戦いだった。
だからナナヤは「耐えてください」と言った。狂い火の王の力を得るために。
けど耐えきれずにミドラーは大剣を引き抜く。
もういいだろう、もう十分耐えた。狂い火の制御は出来るはずだ。だから許しておくれ、ナナヤ…
そして狂い火の王ミドラーへ。
しかしミドラーの耐え(内なる戦い)は十分では無かった。
※祈祷「ミドラーの狂い火」より
だがミドラーもまた、王としては弱すぎた
十分では無く不完全だった故に王としては弱すぎた
⚫︎ナナヤの遺体が綺麗だったのは何故か
最初のコメントで伝えた通り子供を身籠もっていたから?
過酷と表現されるくらいの異端狩りならば赤子もろとも処刑してもおかしくないはずです。
良心の呵責かと思いましたが、生き壺作るような奴らに痛むような良心なんて無さそうですし。
夫が永劫苦しむ姿を見続ける事を罰とした。これが胸糞悪さ的にも角人ならやりそうなので一番しっくりきます。
⚫︎二度目の長文失礼いたしました。
狂い火について考えすぎて頭おかしくなりそうですし、目も溶けそうです。(眼精疲労)。
basumaさんの新たな考察の一助となれればとても嬉しいです。
コメントありがとうございます!
ラキストさんの考察を見て妄想が高まります。
色々と考察が捗るので、今週末には上げられるようにしますw
考察興味深くまた楽しく読ませて頂きました。
もしかして既出情報かもしれないのですが、狂い火について気になっていることがあったのでここに書き留めさせてください。妄想レベルMAXです。
マレニアの軍の貴腐騎士についてなんですが、初めは腐敗を讃える騎士たちみたいな意味合いなのかなと思っていたのですが、ふと「貴腐」でワード検索してみたところ、これはブドウがかかる病気らしいのです。貴腐菌にかかったブドウは、熟れて中身はドロリとし大変に甘くなるそうです。
腐敗軍勢の貴腐と狂い火派閥について本編内ではあまり関連は描かれていなかったように思うので、単にメタな妄想ではあるのですが…。
考察の一助になれば幸いです。
コメントありがとうございます!
私も教えてもらって知りましたけど、確かにそっち方面で話題広げられそうな気がします。
ちょっと時間の都合がつかず更新遅れてますが、教えてもらった事も考察の一助にして記事投稿させてもらいますね!